荒城温泉・恵比須之湯(岐阜県) 
あらきおんせん・えびすのゆ

DATA
所在地岐阜県高山市丹生川町折敷地
入浴 2014年6月
泉質 含二酸化炭素-ナトリウム・カルシウム−炭酸水素塩温泉
泉温 源泉26度
湧出量毎分350リットル
掘削深度1150メートル
形態 公衆浴場 男女別
効能 切り傷、やけど、慢性皮膚病、動脈硬化症、高血圧症など
露天風呂あり
開放度☆☆
清潔度☆☆
気軽度☆☆☆
地元度☆☆☆☆☆
素朴度☆☆☆
異色度☆☆☆☆
景色 ☆☆
総合評価☆☆☆

浸かりながら思わずニンマリとしてしまう、そんな温泉を見つけてしまいました。それは岐阜県高山市丹生川町の山の中、荒城川沿いにある荒城温泉恵比須乃湯です。平湯温泉周辺で温泉巡りをしたあと、富山県方面に向かう途中にどこか温泉でもないかと探していたところ、街でもない森でもない中途半端なところに温泉を発見。日帰り温泉施設のようなので立ち寄ってみようかと訪れてみたのでした。
実際に辿り着いてみると、けっこう山を登ったところにあり、この先はクネクネとした林道になろうかという場所にポツンと建っていました。しかも、けっこう小ぢんまりとした小規模の温泉施設で、共同浴場的な雰囲気です。こんな辺鄙なところまで、いったい誰が入りにくるのだろう?と不思議に思うくらい辺鄙な場所にあります。ところが、目の前にはバス停もあり、そこそこ客がいるようです。
ほとんどが地元の常連客のようですが、わざわざクルマに乗って山を登ってまでくる温泉とはどんなところなのでしょうか。とても気になります。ちょっと仮設っぽいような簡素な建物で、曇りガラスの扉を開けて中に入ります。中にあがるとちょっとした休憩ロビーがあり、正面に受付、そしてすぐ脇に男女別の浴場入口がありました。館内もいたってシンプルなスタイルで、やはり小ぢんまりとした印象があります。
脱衣所に入ると、そこそこゆったりとしたスペースがあり、棚には浅めのカゴが用意されていました。木目の鮮やかな木造の館内で、簡素で素朴ながらも暖かみのある造りです。そして浴場に入ると思わず目を疑ってしまう光景が広がっていました。小ぢんまりとした内湯で、壁際には洗い場、そして大人が4名も入ればいっぱいの湯舟と、設備的にはオーソドックスなものなのですが、床に何やら模様があるのです。
いや、床だけでなく湯舟も何やら違和感があります。それは赤茶色に染まった湯と、その流れ出た湯舟や床が温泉の成分で作られた千枚田です。床は歩くと痛いと感じるくらい凸凹になっていて、湯舟ももはや元の素材が何だかわからないくらい温泉の成分でコーティングされているのです。どんだけ濃厚な湯なのでしょう。居ても立ってもいられず、サッと体を流して、いざ入湯です。けっこう熱めの湯で、浸かってすぐにジンワリと汗ばんできます。
鉄分系の鉱物臭がプンプンと漂い、透明度も7〜8センチってところですかね。こんなところでこんな温泉に出会うとは何とも驚きました。そしてさらに露天風呂もあるようです。外に出てみると、手前側に回り込むように加熱された湯があり、正面には源泉掛け流しの湯舟がありました。加熱浴槽は内湯よりも若干ぬる目です。ということは内湯も加熱ってことですね。源泉浴槽の方はというと、一瞬冷たいと感じるくらいの非常にぬるい湯です。
浸かってしまえばなんてことない温度です。源泉は無色透明のものがパイプから勢いよく注がれていて、湯舟の源泉も微妙に白濁したぐらいのものでした。酸化することであれだけ濃いオレンジのような赤茶色になるのでしょう。冷温浴を繰り返しながら気持ちよくお湯を楽しむことができるのです。適当に立ち寄ったわりには思わぬところで名湯に出会えて、思わずニンマリとせずにはいられなくなりました。
あまりニンマリしていると変な人だと思われてしまうので、目を閉じてじっくりとお湯を楽しみました。湯の質感としては肌に吸い付くようなしっとりとりギシギシする湯で、源泉は錆鉄のサイダーって感じの味です。露天とはいいながらも屋根も壁もあり、また隙間は虫除けの網がしてあるのですが、外気が通り抜けるのでとても気持ちがいいです。それにしてもここはおススメです。何かのついでに立ち寄るような場所でもないのですが、ここの温泉は入っておいて損はないと思います。是非、このニンマリ感を味わってみてください。





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