川原湯温泉・王湯(旧施設)(群馬県) 
かわらゆおんせん・おうゆ

DATA
所在地群馬県吾妻郡長野原町川原湯
源泉名河原湯温泉(元の湯、新湯 混合泉)
入浴 2013年7月
泉質 含硫黄−カルシウム・ナトリウム−塩化物・硫酸塩温泉
泉温 源泉71.6度
PH 7.1
蒸発残留物1.99g/kg
形態 公衆浴場 男女別
効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばりなど
露天風呂あり
開放度☆☆
清潔度☆☆
気軽度☆☆☆
鄙び度☆☆☆
秘湯度☆☆☆
景色 ☆☆☆
総合評価☆☆☆☆

川原湯温泉は群馬県吾妻郡長野原町、吾妻川沿いにある老舗の温泉地です。温泉の歴史は古く、建久4年(1193)に源頼朝が偶然湯けむりが立ち昇っているのを見つけたことから発見されたとの伝説もあります。そのとき、近くにあった大きな岩を王石(衣掛石)と呼んだそうです。温泉街にはいくつかの素朴な温泉宿が並んでいて、温泉街を形成しています。また、源泉のある王湯は、共同浴場として親しまれています。
しかしながら残念なことに八ツ場ダムの建設によって、温泉街は湖底に沈むことが予定されています。どこか懐かしさの漂う温泉街ですが、この風景はやがて幻となるのかもしれません。ダム建設の反対運動もあり、ダムは何度も建設が休止されていますが、着実に完成しつつあるように見えます。このときも、湖面より上を通る新しい道路が完成しており、下を通る旧道はやや鄙びかけてきているように感じました。
そんな温泉街の一番上流側、小さいようだけど大きな存在感をアピールしているのが、王湯共同浴場です。正面には大きな笹リンドウの家紋が掲げられていて、威風堂々とした雰囲気がありました。とっても素朴な共同湯ですが、中に入ると受付には自動券売機がありました。すぐ正面には休憩室もありますが、こちらは入浴料とは別料金のようです。受付を済ませてさっそく浴場へと向かいました。廊下を少し進むとすぐ、下におりる階段があります。
こちらは内風呂になっていて、露天風呂は廊下をさらに奥へと進んだ離れた場所にあるようです。まずは内湯から攻めようと階段を降りると、ちょっとしたスペースがあり、手前側に男湯、奥に女湯がありました。それぞれの扉の上には「男湯」「女湯」の表示がありますが、ごっつい石板に文字が彫られていて、レトロな重厚感がありました。脱衣所は横に細長いスペースになっていて、簡易的に棚が並んでいます。そして半透明の壁になっていて、その先が浴室になっていました。
浴室は脇というよりもすぐ真下にあり、脱衣場がロフトのような感じになっています。脱衣場から階段をおりてくと中央に湯舟があり、ちょうど脱衣場の真下あたりに洗い場がありました。湯舟には三本のパイプから湯が注がれていて、もう一本は水が注がれています。水は止めないようにと書かれていました。源泉の温度が74〜80度ぐらいあるので水でうめていないと入れなくなってしまうそうです。トロトロと注がれ、そのまま湯舟から掛け流されているようでした。
湯は無色透明ですが、排水されている床の部分はうっすらと赤茶色に染まっていました。ちょっとした油臭もあり、さらさらとはしていますがそれなりに濃厚な湯のように感じます。内湯の外側には涼み処のような脱衣場?がありました。混雑しているときはこちらも脱衣場になるのでしょう。ちょっと一休みするにもちょうどいいスペースです。窓から外を覗くと、うっそうと茂る渓谷がありました。妙に物悲しく感じるのは、ダムに沈むという先入観からなのですかね。
続いて露天風呂へと向かいますが、こちらへは離れているので裸では移動できません。服を着て1階まで戻り、そこから渡り廊下を経て隣の建物に向かいます。そこから階段をおりるとすぐに脱衣場入口がありました。こちらはかなり狭いように感じます。露天に出るとすぐに湯舟がありました。小さなスペースがありますが、掛け湯するくらいで体を洗うような雰囲気ではありません。湯舟は護岸のような重厚な壁に囲まれています。立ち上がって外を覗くと、谷間を川が流れていました。
けっこう狭いのですが、妙にワイルドな印象があります。湯は少し熱めで、湯口にはコップも用意されているので飲泉も可能なのでしょう。さっそく口に含んでみると、火傷しそうなほど熱いです。そしてプンッと漂う玉子臭というか、油臭もあります。素朴な共同浴場ですが、その素朴さと温泉とがうまくかみ合っているように感じます。幻の風景になる前に、是非とも再訪したい湯となりました。追記:ダム建設に伴い、2014年6月末で閉館・移転となりました。





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