持世寺温泉・杉野湯(山口県) 
じせいじおんせん・すぎのゆ

DATA
所在地山口県宇部市吉見
源泉名杉野泉
入浴 2011年12月
泉質 単純弱放射能温泉
泉温 源泉26.4度
湧出量毎分136.8リットル
掘削深度2メートル
PH 7.80
蒸発残留物0.203g/kg
ラドン含有量88.26x10-10Ci/kg
形態 公衆浴場 男女別
効能 痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆嚢炎、胆石症、慢性皮膚病など
露天風呂なし
開放度
清潔度☆☆
気軽度☆☆
地元度☆☆☆☆☆
鄙び度☆☆☆
異色度☆☆☆
景色 
総合評価☆☆☆☆

山口県宇部市にある持世寺温泉は、長閑な田舎風景の広がる一角にポツンと佇む地味で素朴な温泉です。非常に地味な印象がありながらも、実は歴史のある温泉で、開湯は戦国時代と伝えられているそうですから、相当古い温泉地です。いくつか温泉宿があった時代もあるそうですが、今では宿泊施設が1軒と公衆浴場が1軒あるひっそりとしたところです。ところが、なぜだか妙に人気があるようで、宿泊施設の「上の湯」は年間数万人の入浴客があるというから驚きです。
そして、そのすぐ近くにあるこちら「杉野湯」は、マニアうけしそうなローカルな温泉浴場として知られています。今回は年末の大晦日。タイミングの悪い時期にやってきたものだから、上の湯はけっこう人が多いようです。そんなわけで、地味な方に入ってみようと杉野湯をチョイスしてみました。こちらは公衆浴場といいながらも看板もないような地元志向の施設です。
勘のいい人ならわかるでしょうが、あまりにもひっそりとしているので気付かない人もいるんじゃないかというぐらい、気配がありません。なので観光客が来るというよりは、地元の常連客ばかりの温泉施設のようでした。ここも昔は温泉旅館だったそうですが、今では入浴のみの施設になっているとのこと。林の中の駐車場にクルマを停めると、建物の入口脇にある受付で料金を払います。受付といっても手書きの料金表が書かれているだけで、看板が見当たらないのは凄いですね。
たまたま見つけて、ぶらりと立ち寄るという観光客はほとんどいないでしょう。地方の寂れた公民館のような玄関を入ると、すりガラスの戸に「男湯」と書かれた、古臭さ満点の怪しい雰囲気があります。造りが古臭いわりには館内はわりと綺麗なのは、よっぽと手入れがいいのか、改修したのでしょうね。脱衣場はやけにだだっ広いです。簡素な棚がポツン、素朴なスチールロッカーがポツン、懐かしさの漂う体重計がポツン、といったように広めの脱衣所に点在しています。
常連さんたちの衣服を入れたカゴが床に置かれているので、あまり棚が機能していないようにも感じます。でも、この異空間に迷い込んだような場違いな雰囲気は、とてもワクワクしてきますね。浴場は懐かしいというか、昭和っていうか、ツルッとした小さく鮮やかなタイル張りの湯舟や、そのほかに何もないというような素朴感が、ますますローカルムードを盛り上げていました。真冬の寒い時期ということもあり、浴室内は湯けむりで真っ白け。
先が見えないくらいですが、そんなに広い浴室でもないようです。左右に湯舟があり、手前側にスペースはあるものの、洗い場と呼べるような設備はなさそうです。洗面器で掛け湯をして、湯舟に浸かってただ温泉を楽しむのでしょうね。常連さんたちの行動を見ていると、左右の湯舟を交互に行き来しています。右側の大きい方は加熱された熱い湯。そして左側の小さめの湯舟は源泉そのままのぬるい湯のようです。ぬるいといっても冷たくはない程度のぬるさ。
真冬にいきなりはキツイので、熱い方に入ってからぬるい方に入りました。湯は無色透明でサラッとして癖のない湯です。しっかりと掛け流されているのでしょうね。どんどんと湯が溢れ出し、湯舟の湯も清潔的な印象です。思わずニヤけてしまいそうなロケーションに感動しつつも、常連さんのように湯舟を交互に移動して、目を細めてどっぷり浸かるのでした。一見客には入りづらいところでしょうが、なんとも言えない温かい雰囲気に心もすっかり癒されました。





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