 |
福島県から小坂峠を越えて宮城県に入ってしばらくしたところに白石湯沢温泉があります。「旅館やくせん」は、集落からは少し離れたところにある一軒宿で、周りには自然以外何もないところにポツンとある静かな宿です。この温泉の歴史は古く、1200年もの前からから知られていたといわれている古い湯なのですが、戦後になってかつて湯舟が置かれていた洞穴が崩壊したことからそのまま忘れ去られていた温泉です。
|
|
この温泉を平成になって復活させたのがこの「旅館やくせん」なのでした。環境はとても田舎なのですが、旅館は粋な雰囲気の和風旅館で、辺鄙なところにもかかわらず大勢の客で賑わっているようです。館内は木造の温かみのある造りで、廊下や部屋の角などには小洒落た飾り物もあったりと和みの感じる宿でした。
|  |
 |
浴室は男女とも内湯しかありません。脱衣所に入ると棚が並んでいるだけの意外とシンプルなものです。入口脇にはコインロッカーも用意されていました。浴室は思ったよりも広くゆったりとしています。天井が高い木造の浴室で、ほのかに漂う木の香りがとてもいい雰囲気です。壁や天井の木材は、少々黒味がかっていて素朴ながらも落ち着いたムードになっていました。
|
|
洗い場は壁側に5つほどあり、石鹸とリンスインシャンプーが用意されていました。湯舟はタイル張りのものですが、縁に木材を使用していて温かみを感じます。わりと大きな湯舟で奥の壁から突き出た2本の竹筒の湯口から湯が注がれています。湯舟からは湯がそのまま溢れているので掛け流しになっているようです。
|  |
 |
源泉温度は33.5度と少々ぬる目なのでボイラーで沸かしながら使用しているようですが、それを掛け流しで使用しているとはなかなか太っ腹ですね。湯は無色透明で特徴の少ないものですが、とても柔らかい印象の湯です。特に癖も無くのんびりと入ることができます。浴室は内湯しかないのですが、目の前が大きなガラス窓になっていて中庭を眺めることができます。
|
|
緑豊かな景色になっていてとても落ち着きます。また、壁にはこの温泉の歴史や経歴など書かれた文書が大きく掲げられて入浴しながらゆっくりと読むことができました。浴室の隣には飲泉場もあり、温泉を飲むこともできます。素朴に温泉を楽しめ、雰囲気もいい宿でとても気に入りました。
|  |